本と対話と哲学と

テツドク!@東京のアーカイブ

2018年5月6日 ヘーゲル『精神現象学』 近代はゼロから意味をつくる

日時: 2018年5月6日 14時30分~16時30分

場所: 東京ウィメンズプラザ

講師: 中岡 成文さん(カフェフィロ)

テーマ: 近代はゼロから意味をつくる

参加人数: 16名

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参加者のコメント(抜粋)

・良かったが、難しかった。

・新しい時代のものも読みたい

・資料が(前もって)あると準備ができて良かった。

・一人では読めなかった。わかりやすい解説があって助かった。

・国家と経済についての価値がひっくり返るところが面白かった。

・テキストは難解だったが、懇切な資料と率直な質問、丁寧な回答で理解が深まった。

・予習する中で、自分がこれまで読んだことのない本に出合えうことができて、面白かったです。

・非常に面白かった。勉強不足を実感した。次回は自分なりに意見をまとめたい。

・哲学が今どう関わり、どう作用すればよりよい社会になるか、討論したい。

・前もって読むことができなかったからか、前回より難しかった。でも、ヘーゲルに少し近づけました。皆さんの質問で、理解が深まりました。

・最後の方の質問が私の聞きたかったことを言語化して下さっていて、助かった。

・83ページからの判断がどんどん変わっていくところが、私はとてもダイナミックで好みだった。スパイ映画で難度も裏切られるような・・・どっちなの?と翻弄された。

・難しかった。今後「精神現象学」を読むのに助かる内容だった。

 

参加者からリクエストのあった哲学者・本・テーマ

フーコー(2名)

ベルクソン

実存主義

アリストテレス形而上学

ニーチェ

ポパー「科学的発見の論理」

・ハンス・ヨナス

ハイデガー

 

★概要

難度(難しい+やや難しい)が88%とヘーゲルシリーズの中でもかなりの高水準であったにもかかわらず、シリーズで初めて満足度100%を達成したことを考慮すると、参加者全員にとって一定のクオリティを提供できた内容だったと判断できる。

 

コメントの量、内容ともに豊富で、講義内容の知的刺激の高さを伺わせる。

 

構成は普段と変わりなく、前半はテキスト解説を中心にした解説、後半は質疑応答だったが、いつもよりは若干、質疑応答の時間を長くとれた。

 

各コメントから推察すると、前半の講義内容も高水準だったが、後半、それぞれランダムに出た質問がおおよそのこころ、参加者各個人の興味の枠を外さなかったのではないか、と考えられる。

 

質疑応答の水準は偶然性に左右されるので、導入部分や構成配分の差配でどうにかなるものではない。

この辺りは割り切るしかないのではないか、と思う。