日 時: 2018年3月10日 15時〜17時
場 所: アーキシップライブラリー&カフェ(横浜 関内)
講 師: 三浦 隆宏さん(椙山女学園大学)
テーマ: アーレント「活動的生」より「制作」を読む
参加人数: 12名
参加者のコメント(抜粋)
・アーレントの身分秩序が今を生きる社会と距離感があると感じた。
・最新の哲学の潮流もご紹介いただき、大変興味深かった。
・ハイデガーは理解しがたい。
・後期ハイデガーの秘境的解釈は違うのではないかと。→木田先生は「哲学への寄与論考」を読んでいないのではないか。
・わかり易い説明だった。今まで難解だと思っていたハイデガーの存在論に対する理解が深まった。
・実在論ー物自体に関して興味があり、面白かった。
・難しかった。
・先生が面白い。
・もっとアーレントの主張そのものに対して質問したかった。
参加者からリクエストのあった哲学者・本・テーマ
・ウィトゲンシュタイン「論考」
・フーコー
・カント「判断力批判」
・ヘーゲル
★概要
今回は、「制作」=「生成」という理解のもと、アーレントのほか、ハイデガーや最近の哲学者たち、ガブエル、ハーマン、メイヤスーの論考にまで網をかけ、存在論の議論にまで範囲が広がった。
そのため、難易度では「難しかった」という評価が多く、アーレントシリーズの過去平均を大きく上回る「難しさ」だった。
今回(33%)を上回る難しさは、過去ではニーチェ1回目(40%)とフーコー(38%)しかない。
一方、満足度は高水準だったので、難しくて全くついてこれない、というわけでもなかったことが伺える。
話題が抽象的な方向によっていったので、理解しにくい面はあったかもしれないが、論理的に込み入った専門的な話にはならなかったので、ある程度手掛かりをつかめた状態で進行できたのではないかと思う。
アーレントに関する話題が少なかったのは、参加者の動機(アーレントに興味ありの占有度が高い)を考慮すると、ネガティブな評価につながりかねない内容ではあったが、そうはならなかった。
最新の哲学者の動向は新鮮味があって、かえって良かったのかもしれない。
相変わらず、対話になりにくい。
多くの時間が単発の質疑応答に近い議論に費やされてしまったが、満足度の高さを考えると、概ね、期待されている内容にはなったと評価できる。
横浜の会場も使う機会が増えて、道順がわかりにくいという評価も聞かれなくなってきた。
ただ、会場が遠方にあるので行きにくい、不満の声はなくなっていない。