本と対話と哲学と

テツドク!@東京のアーカイブ

2016/4/24 ロールズ『正義論』

日 時: 平成28年4月24日 15時~17時30分

場 所: 東京大学本郷キャンパス A208)

講 師  : 川本 隆史さん(東京大学

テーマ : ロールズの『正義論』を読む

参加人数: 20人

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参加者のコメント(抜粋)

哲学書は難しいが、一つでも響くものがあって良かった。

・川本先生の解説が分かりやすく、ロールズ理解が深まった。

・時間が足りなかったが、内容は非常に面白かった。

・合意のないところに合意を見つけようとする、正義の視座を実社会にどう展開できるか。

・対話がなかったのは残念だったが、これはこれで良かった。

・予備知識なしで、説明だけではわかりにくい。事前に読むことを推奨したほうが良いのでは。

・他者と協力していく意味(必要性)が納得できた。

・なぜロールズがこういう本を書く必要があったのか、歴史的経緯をふまえるべき。

・予備知識なしで不安だったが、実生活でのあらゆる場面を目に浮かべながら聞けた。

・大満足ですが、どこまでついていけるのか??というのが実感。

・哲学対話になっていなかった。先生に説明を求めるふつうのゼミだった。

・著作を読み込む姿勢がなかった。原文を読む時間が欲しかった。

 

参加者からリクエストのあった哲学者・本・テーマ

アーレント

アリストテレス形而上学』『ニコマコス倫理学

・バトラー

・カント

・『リヴァイアサン

・『責任と判断』

・『哲学探究

・『プロ倫』

ハーバーマス

アドルノ

・ローティ

フィヒテ『全知識学の基礎』

・『時間と自由』

親鸞

・フロム

フーコー

 

★概要

内容は対話よりも講義・解説寄りですすんだ。

前半の解説が長くなり、後半の対話の時間が短くなったうえ、対話内容も先生への質問という形式が大方だったため、実質上対話はほぼなかった。

 

内容に対する不満コメントの方向性は二つに割れた。

一つは哲学対話になっていなかった点を、一つは(参加者の)著作の読み込み不足を指摘するものだった。

 

カフェフィロの趣旨として対話がなかったのは反省点にはなりえるが、著作の読み込み不足(原文の読み上げ等)は専門的すぎるので改善点としては採用できないだろう。

 

今回は講師が独自ルートで参加者を募集していたこともあり、通常とは異なるニーズ(先生の講義を聞きたい)があったものと思われ、その点を鑑みると対話が少なく講義時間が多い構成はうまく機能したといえる。

(対話が多く、講師の解説が少ない構成だと満足度が下がった可能性が高い。)

 

セッションの終了後に講師出演テレビ番組のDVD(30分)を視聴したので、実質15時から18時までの構成になった。